息遣いを聞いて

触れた部分から伝わる熱を感じて

痛みも甘さもぜんぶ受け入れて。



「──瑠花」


視界が眩む中で響平の顔が一瞬、切なげに歪んだのがわかった。


熱が集中して、全身から力が抜ける。



最後に、響平がなにか呟いた気がしたけれど、遠のいていく意識に追いつくことはできず、そのまま闇に呑まれてしまった。