亜沙美の両親に、俺はとても気に入られ、気が強くて男勝りの彼女なんかで本当にいいのかと何度も念を押された。

突然現れた結婚相手に心配しているのも伺えた。

「僕が亜沙美さんにベタぼれなんです。
実は僕が一目惚れしたんです。

当直で仮眠しようとしたんですが親不知が痛くて眠れなくて。

時間外に無理を承知で行ったところ帰りかけていた亜沙美さんがみてくれて。

実は大学のときに一度話したことがあって、綺麗で可愛く成長していた彼女に惚れたんですよ」

「えっ……」

驚いて固まる彼女と目の前に座る二人は、にこにこして俺の話を聞いていた。