「披露宴からやたらと視線感じてんだけど俺に興味あるの?」

二次会で佐久間湊はワイングラス片手に私に話しかけてきた。

「ずば抜けてイケメンだから、お酒のつまみに」

「ふーん…美味しく飲めた?」

「えぇ、すっかりほろ酔い気分。
どうもありがとう」

そう答えてにっこり笑うと彼のグラスにカチンと合わせて手にしたワインを飲み干した。

「このあと、二人で飲みなおさないか?
虎太朗のせいで、勤務シフト変更で緊急オペしてきたからオペ後って俺ダメなんだよな。そんな誘うような視線でいい女に見つめられると一晩過ごしたくなるんだけど」
耳元でそうささやき、私の腰に手をまわす。

彼氏いない歴現在に至る……
男性に腰を抱かれるなんてはじめての経験だ!!


でもこれってチャンスじゃない?

私はドキドキ早鐘をうつ心臓の音を悟られないように、そっと腰にまわされた手に自分の手を重ねた。