クールな君と甘いキャンディ

聞き覚えのあるその声に、心臓がドクンと飛び跳ねる。おそるおそる振り返る私。


すると、そこに立っていたのは……やっぱり、有村くんだった。


どうしよう。もしかして、あのキャンディと手紙に気が付いて声をかけてきたのかな。


有村くんは少し慌てた様子で、私の腕をギュッと掴む。


「悪いけど、ちょっとこっち来て」


そして、そのまま私の手を引き、教室から連れ出した。


二人で人けのない廊下の隅っこまでやってくると、有村くんが口を開く。


「あのさ、これ。さっき机の中に入ってたんだけど……」


そう言って彼が取り出したのは、先ほど私が彼の机に忍ばせたはずのキャンディだった。


やっぱり、気が付いてくれたんだ。