クールな君と甘いキャンディ

見たらそれはなんと、私が落としたはずのシュシュだった。


「わぁっ、ありがとう! これ探してたの」


「やっぱり。なんかさっき、床に落ちてたから拾った」


まさか、有村くんがこれを拾ってくれていただなんて。


すぐさま彼の手からシュシュを受け取り、再び礼を言う。


「よかった。なくしたかと思って焦っちゃった。見つけてくれて本当にありがとう」


「どういたしまして」


だけどそこで、ホッとすると同時に、少し不思議に思った。


「あ、でも、よくこのシュシュが私のだってわかったね?」


そうだ。どうして有村くんは、これが私のだってわかったんだろう。名前なんて書いてないのに。


「あぁ、だって、水沢がさっきこれつけてたの見たし」


「そ、そっかぁ」


確かに体育が始まった時からずっと頭に付けてたけど、それに気づくなんてすごいなぁ。


そう思って有村くんの顔を見上げたら、彼が真顔でボソッと呟く。


「水沢のことはいつも見てるから、俺」


「えっ……」