「俺は佐久間湊。
虎太朗と同じ学部の友達。

虎太朗に大事な婚約者がいるのは知ってる。
でも、、、キミが葵ちゃんだなんて知らなかったよ。

はぁ。

俺はキミが好きなんだ。

ケーキが好きでお店に通っていたけれど目当てはそれだけじゃなかった。

今日も偶然居合わせてキミを助けた訳じゃない。

でも、二人を邪魔するつもりはない。

もっと、もっと早く出会いたかった」

彼はポンと虎太朗の肩を叩き

「じゃあな」

と人混みに消えて行った。