セレ達には予想外の場面だった。
「何だ…美味《うま》そうな物、食ってるじゃないか。」
エルグが言った。
「君達も良かったら、どうぞ。」
「ああ!有り難い!」
エルグはすぐに席について素直に食べ始めた。
「君は?」
セレはまだ警戒して、立ったままだった。
「いや、俺は結構。」
「そうですか。まあ座りなさい。」
ピアリは果物を食べていた。
「セレ、このフルーツとっても美味しいわ。せっかくだからいただいたら?」
「ピアリ、何もされなかったか?」
とりあえずセレも腰を下ろした。
「ええ。親切にしてもらってるわ。」
「……」
自由を奪われて苦しい思いをしているのでは、と心配していたのだが、ピアリはむしろ楽しそうだった。
「セレ、私はこの人達と一緒にスヴィアという人の所に行こうと思うの。」
「何を言ってるんだ!?」
セレは驚いた。
「この人達は悪い人ではないと思うわ。」
「スヴィアというのは独裁者ではないのか?」
セレは単刀直入に訊いた。
「…独裁者…そうかもしれませんが、独裁は必ずしも悪とは言えませんよ。」
無表情のままエイダは答え、逆に問いただした。
「何だ…美味《うま》そうな物、食ってるじゃないか。」
エルグが言った。
「君達も良かったら、どうぞ。」
「ああ!有り難い!」
エルグはすぐに席について素直に食べ始めた。
「君は?」
セレはまだ警戒して、立ったままだった。
「いや、俺は結構。」
「そうですか。まあ座りなさい。」
ピアリは果物を食べていた。
「セレ、このフルーツとっても美味しいわ。せっかくだからいただいたら?」
「ピアリ、何もされなかったか?」
とりあえずセレも腰を下ろした。
「ええ。親切にしてもらってるわ。」
「……」
自由を奪われて苦しい思いをしているのでは、と心配していたのだが、ピアリはむしろ楽しそうだった。
「セレ、私はこの人達と一緒にスヴィアという人の所に行こうと思うの。」
「何を言ってるんだ!?」
セレは驚いた。
「この人達は悪い人ではないと思うわ。」
「スヴィアというのは独裁者ではないのか?」
セレは単刀直入に訊いた。
「…独裁者…そうかもしれませんが、独裁は必ずしも悪とは言えませんよ。」
無表情のままエイダは答え、逆に問いただした。

