エルグはずっと黙ったままだった。
道が分かれている所で
「これはどっちに行くんだ?」
とセレに尋ねられて
「右だ。」
と答えただけで、後は何も話さなかった。
程なくディルトという宿場町に着いたが、エイダ達はもういなかった。
彼等は休憩を取らずに進んでいる。セレはピアリが心配だった。
「この先にも集落があるな。おそらく今はその辺にいる。」
「…ああ。奴隷の居住区だ。一般人は入らないけどな。あいつらには安全な場所かもな。」
エルグの顔はますます曇って来た。
「俺はペンダントが向いている方に行くが、エルグとルルグは別の場所で待っていてくれてもいい。」
セレはそう言ったが、
「いや…一緒に行く。」
エルグは思い詰めた表情でそのまま進んだ。
居住区は石壁で囲まれていた。入り口には見張りが立って居た。
武器の持ち込みは許されなかったので、セレは剣を預けた。
その他は特に調べられず、すんなりと入れてくれた。
「入るのは簡単なのさ。出るのは大変だ。」
エルグが言った。
石壁の中に足を踏み入れると、セレは荒っぽい空気を感じた。
「無法地帯だからな。気をつけろよ。」
道が分かれている所で
「これはどっちに行くんだ?」
とセレに尋ねられて
「右だ。」
と答えただけで、後は何も話さなかった。
程なくディルトという宿場町に着いたが、エイダ達はもういなかった。
彼等は休憩を取らずに進んでいる。セレはピアリが心配だった。
「この先にも集落があるな。おそらく今はその辺にいる。」
「…ああ。奴隷の居住区だ。一般人は入らないけどな。あいつらには安全な場所かもな。」
エルグの顔はますます曇って来た。
「俺はペンダントが向いている方に行くが、エルグとルルグは別の場所で待っていてくれてもいい。」
セレはそう言ったが、
「いや…一緒に行く。」
エルグは思い詰めた表情でそのまま進んだ。
居住区は石壁で囲まれていた。入り口には見張りが立って居た。
武器の持ち込みは許されなかったので、セレは剣を預けた。
その他は特に調べられず、すんなりと入れてくれた。
「入るのは簡単なのさ。出るのは大変だ。」
エルグが言った。
石壁の中に足を踏み入れると、セレは荒っぽい空気を感じた。
「無法地帯だからな。気をつけろよ。」

