「側に仕える者達が商人と繋がっていたんだよ。そいつらが悪いのさ。幼い国王陛下を上手く利用したんだろうよ。」
アンナのような農民でも、そういった事情をそれとなくわかっていた。
「国王陛下をお護りする者がいなかったのだな…」
セレの言い方は身内の様だった。
「城への道ならそのペンダントを使わなくても俺が知ってるよ。今頃はディルトっていう宿場町あたりだろう。」
エルグがそう言ったのを、アンナは不審に思った。
「あんた詳しいねぇ。…何処かで見た事があるね…この国の出身かい?」
「あっ…ああ。もっと南の方だけどね。」
「…エルグって名前も聞いたことがある様な…何処でだったか…」
アンナはエルグをジロジロと見た。
「…闘奴…あんた、闘奴だった…?」
「……」
「そうだよねぇ?あんた強かったよね!」
「…ああ…」
「いつの間にかいなくなっちゃってさぁ。死んだのかと思ってたよ。何処に行ってたんだい?」
「…まぁ、色々な…」
エルグは話したくなさそうだった。
「お兄ちゃん、セレ、もう行こう。」
そう言ったのはルルグだった。
「そうしよう。」
セレは立ち上がった。
アンナのような農民でも、そういった事情をそれとなくわかっていた。
「国王陛下をお護りする者がいなかったのだな…」
セレの言い方は身内の様だった。
「城への道ならそのペンダントを使わなくても俺が知ってるよ。今頃はディルトっていう宿場町あたりだろう。」
エルグがそう言ったのを、アンナは不審に思った。
「あんた詳しいねぇ。…何処かで見た事があるね…この国の出身かい?」
「あっ…ああ。もっと南の方だけどね。」
「…エルグって名前も聞いたことがある様な…何処でだったか…」
アンナはエルグをジロジロと見た。
「…闘奴…あんた、闘奴だった…?」
「……」
「そうだよねぇ?あんた強かったよね!」
「…ああ…」
「いつの間にかいなくなっちゃってさぁ。死んだのかと思ってたよ。何処に行ってたんだい?」
「…まぁ、色々な…」
エルグは話したくなさそうだった。
「お兄ちゃん、セレ、もう行こう。」
そう言ったのはルルグだった。
「そうしよう。」
セレは立ち上がった。

