ーーーーあんな可憐な蝶は、見たことがない。
強い振りをして、だけど強くなろうと
戦うアゲハチョウ。

強気な蝶が、一瞬だけ見せた弱さ。
抱き締めたくなって、その儚げな蝶に見入ってしまう。


彼女は、儚い蝶々。

だけど、笑うとパッと花が咲いた見たいでーーーー

"ありがとうっ、可愛い!!"


1番可愛いの、君だよーーなんて、キザなセリフが出そうになるのを、呑み込んだ。


バタン。。


そのドアは、灯りも付けず、真っ暗闇のままーー
ドアを背にし、タバコを加えた。

シュボ、と火のつく音だけ残した。





「やばいな、あげはちゃんーー、まじ可愛い」




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