「あげは、俺もあげはにまじだから。
龍にも、白にもやらねーよ?」


な、なんだこれ。

俺は思わず黒を見た。


「何、俺はないから大丈夫!
だってこれから15歳の子に手を出すほど飢えてないし!」

まあ、黒は心配いらないか。

まるで、俺達が飢えてるみたいな言い方は気にくわないがーー。

俺達達は、互いに睨み合った。

それこそ、あげはの存在を忘れてしまうほど。


「……ケンカやだっ」

泣かせてしまうほど。。

えーーー!!
こう言うのが、苦手な俺。
頭を撫でようとした手は、空気を掴んだ。

何故ならーーーー黒が、抱き締めていたから。



「よしよし、泣かないあげはちゃん。
はい、可愛い飴あるよ。
あげる!」

棒付きキャンディは、リボンの形をしてる。
なんでそんなもの、持ってるかまず聞きたい。

「ありがとうっ、可愛いっ!!
飾っておこうかな!」

テーブルの上にあったグラス。
空のグラスにリボン型のキャンディが揺れてる。