「ーーーーあげは。
ちょっとおいでっ」


何ーーーー?

あたしはみんなの輪から抜けて、龍に駆け寄る。


途端ーーーー重なり合う唇。


甘い優しいキス。

真っ赤に染め上げられたのはーーーーあたしの頰。


「な、何するの!
みんなの前で!?」








「みんなの前だからするんだよ。
あげはが、誰のもんか見せつけてやる!」


イタズラ気な、顔の龍にーーーー
ドキドキする胸。



「なあ、早く帰りたいっ。
二人になりたいっ。

これ、外してっ」


結んでいたゴムは解かれてーーーー

パサリと、長い髪が揺れた。


「なんで、髪?」

あたしは不思議に、首を傾げた。




「お前ら、今夜帰らないからっ!」


帰らないーーーー?