みんながあたし達を、見てるのがわかった。

だけどーーーー何も言わない。

「ーーーーあげはが好き。
だけど、本当に大切にできる人が側にいるじゃん。」




「ーーーーレイ。
俺は、飛ぶ力もない。
羽根を無くした龍だよっ。
レイにヤキモチ妬いて傷つけたーーーー」




黙っていた龍が、力無く答えた。
羽根を無くした龍?


だって羽根ならーーーーあるじゃない。














「羽根が無い?
あるよ、だってーーーーあたしが困ってる時飛んで来てくれた。


あたしが泣いてる時、来てくれた。


あの日も迎えに来てくれたーーーー。」



どんな時もーーーー救いに来てくれた。


「羽根が無いなら、あたしが作ってあげる!

だけど、誰かに気持ちが行かないように加減しちゃうかもっ」




あれ?

龍が顔を逸らした。


あたしがそう言った時ーーーー
赤いランプが、消えた。