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「ーーーーここは?

どこーーーー?」


暗くて分からない。

だけど微かに薬品の匂いがした。

アルコールのツンとした匂い。


病院ーーーー?




ギュッーーーー。


ーーーー!!



「なあーーーー、俺がなんで付きまとうか分かる?一人の女に、囚われて離れないんだよ。



2年前、酷くしてごめんなっ」



優しい声。


一瞬、別人かと疑うーーーー。


紅牙の総長は酷い奴ーーーー。

なのに、全く知らない人みたい。

「やっ、離して!」


怖いーーーー。

絶対に裏があるに、違いない。


カシャンーーーー。



棚に、置いてあるハサミを持ち出した。




それを、自らの首に当てるーーーー。



「あげはーーーー?
何してっ「来ないで!ただ、やりたいだけで優しい声出さないで!
あの日、心も身体もめちゃくちゃにされた。

ずっと貴方に復讐したかった!!



絶対に勝ちたかった!


本当にあたしが、好きならーーーー死んでよ!




できないじゃなーーーー!!」




あたしは、夢を見てるのかな?



奪われたハサミ。


赤く染まる床を見た。




「なっーーーー何してんの?」



声が上擦る。


涙が、自然と流れる。




「あげはが好きだからーーーー
俺は、死にたいーーっ」




ーーーーっ。