いくつか、重なってしまった偶然がーーーー。




思わぬ方向に、動いてしまった。



「あげはちゃん、、まさか龍に会いに一人で?」


それは、たまたま重なってしまった偶然。


誰にも内緒で、病院から抜け出してーーーー。



龍に会いたい一心で、向かっていた矢先に、もしかしたらーーーー、アイツに会ってしまったのかも知れない。



「とりあえず、病院行こう!!
あいつらから話聞かないとーーーー」







龍が静かに立ち上がった。




龍ーーーー?




「あげはに、謝りに行って来る。

黒、レイに謝っておいて。
後ーーーー、アレ貸して、あるんだろう?
GPSっ」


「いつもはないからね、念のためあげはちゃんにGPS付けといたけど。
髪留め。
外されてなきゃ大丈夫。」


俺ってーーーー頭いい!


「黒が、変態で助かった。

ありがとうなっ」

なんだか、おかしい内容だけど。

「ーーーーなあ、俺飛べるかな?



飛びたいんだーーーー。


俺が、飛べなかったせいで、レイを傷つけた。

八つ当たりして、最低だった」


龍ーーーー。


「龍には、羽根があるじゃん。



あげはちゃんが、龍の羽根でしょう?


大丈夫だよーーーー、龍神が負けるわけ無いよ」

なあ、本当だよ。
自信持って前に進んでよ。


「ああ、行って来るっ」



俺達は、龍の背中に羽根があるの知ってるよ?


そう、あげはちゃんに出会えたあの瞬間からーーーー。