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その夜。

お披露目が19時開始だったモノだから、ただ今、22時。

「なんか腹減ったなっ」

お披露目の最中のことだったから、お腹空いて居て。

「俺買ってこようか?
適当に買って来るわ。
あ、レイーーーーなんか、すんなよ?」

ユウくんーーーー。

なんかって、なんですか。

「この状況で、何が出来る?」

全身ほぼ包帯だからね。


「左手一本なら、なんか出来そうじゃん」


なんかーーーーって。



ドキドキする胸。

「バーカ、俺は黒やシュウじゃない。」.

「まあ、確かに。
じゃあ行って来るわ!!
あ、あげは、自分の身は、自分で守りなよ?」


バタンーーーー。






言い逃げ!?



なんだか、急に意識してしまうあたしが居た。


「なんか、悪いなユウが。
変なこと言ってさーー。
なんもしないから、側に来てくんない?」


意識しないわけ無い。

広い筈の個室部屋が、あたしがレイくんの側に行くことで、グッっと狭くなった気がした。



「これだけ、許してっ」


そう、レイくんは呟いてあたしを左手一本で
抱き締めた。





「良かったーーーー。

心臓止まるかと思った。
自分が死んでも、助けたかったーー」


レイくん?