「ツヨシ、車出して。
大至急っ!」

えっ!?
レイくん!?

「え!、レイさん。
あの、総長は⁇」

ツヨシさん、焦ってる。
あたしも、あたふたしてしまう。

だから、何もないとこで転んでしまいーーーー。

「きゃっ!ーーーーっ」

あれ?痛くない?

ギュッーーーーと、抱き締められた場所は、龍の胸の中じゃない。



「何してんの?
本当危ないなあ」
呆れた声は、レイくんのモノ。



あたし、レイくんに支えられてるよ!



「あ、ごめんなさいっ!」

恥ずかしいっ。


慌てて離れようとしたけどーーーーギュッとされてて離れられない。


戸惑うあたしーーーー。



「レイさん、まずいですよ!
俺、総長に殺されます!」


真っ青のツヨシさん。
ワゴンの前で、青い顔してるけど。

「いいからいいから。
責任は、俺が取るから。
ほら、車出して。

龍が、追いかけてくる前にっ」


半ば、強引に車の中に押し込まれーーーーっ。

少し、不安から震えてしまう。



あ、あたしまたーーーー。



「ーーーーごめん。
泣かないでよ。

さっき、ごめんな。
シュウが泣かして、、後強引に連れ出して悪かった。


シュウと、龍がケンカ始めた時、泣きそうな顔してるからーーーー。
泣き止んで欲しかった。

本当、ごめんっ」



ーーーー悪い人では無いみたい。


穏やかな感じ。

最初助けてくれたのも、レイくんだったし。