「ちょっと、自己中な奴等だけどーーーー
いい?怖がんなよっ」


俺はギュッーーーー、とあげはを抱きしめて眠った。


腕枕。
してない方の手でスマホを操作した。
10回目のコール。

「"いい加減でやがれ。"」


鳴り止んだコール音。
「"何?
夜中まで電話すんのか。
急用じゃなきゃ、切るよ?"」

まじ、自己中。
俺、総長なんだけどね。

「"急用だから、掛けてんだよ。
明日夜、お披露目するから準備あるから仲間集めておいてっ"」


「"ーーーーお披露目?
誰が、誰を?え、お前、女出来たの?
わー、まじ童貞おめでとう!!"」


まじ、殴りたい。

黒と、張り合うぐらいムカつく奴。

隣のあげはを見ては頰が緩む。