「あなたを、助けたいーーーー。



みんなに助けて貰わないと、臆病だったあたしは、捨てたの。


過去はいらない。


今しか見てない!!
何んにも囚われないで!
自由になってよ、櫂くんっ!!」



あたしの声が、聞こえてますかーーーー?




少し、震えた櫂くんが振り向いた。






「大丈夫だ、櫂。


たとえ、兄貴でもーーーー悪いことをした人間は、裁きを受けなきゃいけない。


分かるな、、だからしばらくはーーーー会うことはないんだよっ」



ーーーー!!


龍がそう言った時ーーーー騒がしいサイレンの音がした。



「ーーーーまさかっ、警察?」


「櫂、あげはを連れて車に乗ってろ。

大丈夫ーーーー、悪いようにはしない。

櫂はあげはに守られてるからっ。
妬けるけどな」


龍ーーーー。

ううん、龍神はやっぱり強い。


優しくてカッコよくて先頭に立つ、我龍の総長だ。




「帰ったら、ギュッとしてやる。
あげはのバスト、忘れられねー!」

少し変態だけど。


「これで殴って、忘れさせてやろうか?」


黒が黒い。


最後は、笑いに変えてくれた。