「我龍の姫ってまさかっ」


嫌だーーーー。


きっと気のせい。
だってそうでしょ?
アイツとあたしは関係ない。


「そう、あげはちゃんのことだよ。
誰かの彼女じゃないから、ちゃんと正式に姫の任命をした訳じゃない。


だけど、紅牙はそう思わない。



倉庫内で発見されたなら、内部に敵がいるかも知れない。



みんな、あげはちゃんを渡したく無いから。


今、行方を探してるーーーー」



こんな朝早く起きて?



あたしの為にーーーー?


みんな、優しすぎだよ。


泣きたくなるのを、ぐっ、と我慢した。
泣いても仕方ないーーーー。


「ねえ、ツヨシさん。

あたしの初めて奪ったの、紅牙なんだ。
二度目にあった時ーーーー助けてくれたの我龍のみんなだった。

あたし、強くなりたい。

女の子だから、弱いなんて嫌だ。
本当は、守られてばかりは嫌!!

紅牙に復讐するために、武術を2年学んだ。

だけどーーーー勝てなかったけど。




戦いたいーーーーっ」



悔しい。

女の子だからーーじゃ、嫌だ。