「ーーーー可愛い。
真っ赤になってやんの。
さっきの無自覚に、煽ってくるあげは、はどこに行った?」

覗き込むように、話しかけてくる旬に。

あたしは戸惑う。


「ツヨシさん、助けてっ!」


気づいたら、逃げようとしていたツヨシさんを、勢いよく引っ張ってしまった。

「うわぁ!」



えっーーーー?


同時にふかふかのベッドの上に、ダイブしてーーーー、目一杯がツヨシさんで。

あたしは、ツヨシさんに押し倒された様になって。


「えっ、あげはちゃん!!」

「ちょ、おい!」
それはほぼ同時に発する、戸惑う声と、焦りの声だ。

「ーーーー恥ずかしいですっ」


あたしの言葉に、ざっ、と引いて立ち上がるツヨシさんはーーーー。


「すいませんっ!失礼します!」

一目散に逃げて行く。


幹部室がすぐそこだけど、なんだか笑い声がする。

あたしは、首を傾げた。


「逃げられたな。
なあ、白と仲直りしろよ。
連れて来てやる!」
ニヤリ、と笑う旬。