そのあることが、"彼女達を救う道しるべ"になるかもとーーーー。


「龍、何の話?
あの、本当に行くの?」


不安そうなあげはの頭を撫でた。

「大丈夫、白と旬だけ残してやる。俺は黒連れてくからーー」


あげはが首を傾げた。
「なんで、俺が車で待機な訳?」
不服そうな旬。



そりゃーーーー。

俺は、白を見てからあげはを見た。


それに気づいた旬が、「あー!」、と声を上げた!

「任せろ!
行って来い!」

なんか、急にやる気出てきたけど、まあいっかあ。



「そう言う訳ねーーーー。」

勘付いてしまったらしい白が、俺を見て笑った。

あげは、はまったく気づいていない。

「龍、黒!!

ありがとうーーーーっ!」


大切な大切な子がいる。


涙で、濡れた瞼が光って綺麗だった。

気づいたら、夕刻。
周りは暗くなり始めていた。