少し、泣き顔の小さなあげはちゃん。

お姫様抱っこしたまま、聞いた。

「なんの、本が取りたいの?」

「ーーーー違う。

黒と、仲直りしたかったっ。

本なんて、口実で黒とまた笑い会いたかったっ。
怒らないで、いつもみたいに笑ってよ。


ひどいこと言ってごめんね!」



違うよ。



年下で、身長差20センチ以上はある。
小さいってバカにした俺をもっと、責めてよ。


仲直りしたかったのはーーーー俺の方。


「ごめん、泣かしてごめんね、あげはちゃん」

本当だ。
白の言った通りだ。




「ーーーー小さいあげはちゃんって可愛いねっ」


腕の中におさまる小さな生き物。


それが、君だ。