やはり同じだった。


俺はこの紐が早く終われば良いと、せめてものと、振り返る事無く常人ならざる速度で手繰り続けた。



しかしどんなに手繰り寄せようとも、紐に終わりは見えない。そうしている内に一つの疑問を抱いた。時折手に当たる結び目。思い当たる節も無い違和感。



そして俺は推測する。


もしかするとこの紐は、繋がっているのではないだろうか?


メビウスの輪の様にグルグルグルグル…


何度でも

何度でも



知らずして必死で手繰っているのではないか?


そしてその輪から解放される時は、神のみぞ持つ力により弾かれるではないだろうか。