真横で、風を切る音が聞こえた。



 不自然に言葉を区切って立ち止まった私に、三人も数歩先で立ち止まる。



 「・・・?・・・鳴瀬、どうした?何か具合でも悪いのか?」


 「・・・」



 ・・・相手が人間だと、とても厄介だ。



 この世界だからこそのものなのもあるけど。



 この世界は、他の世界を認知することができないから。


 世界がここだけだと思ってしまっても、仕方がないのかもしれない。



 「・・・、我がそう容易く、逃がすとでも思っておるのか。花園の小僧よ」