一月先輩は自信ありげに私の顔を見る。


「無理だよ証拠なんて。
メールも手紙もあるわけないしどうする気?」


「いいから。俺に合わせて。肩の力抜いて」と耳もとでささやく一月先輩。


「肩?」
「そう。これも“命令”だから」
言われた通りにする。


「そしたら目を閉じて」
「う、うん」