一月君の近くにいた私は、何人かの女子にまるで異物みたいに外へ押し出された。


このままだと、一月君と離れちゃう!


そう思った私の手を、一月君はぎゅっと握り、自分の体に抱き寄せた。


「悪いんだけどさ」と一月君。普段は無視して話そうともしない一月君がしゃべったことで、女子達は一斉に静かになる。


「……おまえらもう二度と、俺に近寄らないでくれる?」