キスされる! ……と思ったら、一月君は直前で唇を止めた。 「次ごちゃごちゃ言ったら、そのよくしゃべるくち無理やりふさぐからな。……嫌だったら、命令には素直に“はい”とだけ答えろ」 全身が沸騰したみたいに熱くなりながら、私はこくりとうなずいた。 「うざってぇ奴らがいるんだよ。俺の顔しか見てねぇ癖に、どんな手段を使ってでも俺を手に入れようとする女共がな」