上半身裸の彼の細くもしっかりとついた筋肉が、私を抱き枕みたいに包みこむ。


それに肌から伝わる温度もすごく熱くて、細かい息づかいまで聞こえてくる。


……このままだと、
頭がおかしくなりそう。


「暑かったら、お前も脱げば?」


キザに言うと、
一月君は目を閉じた。


「この、冷徹王子……」


私は、どんなに理不尽な命令でも、
一月君に逆らうことができない。


なぜなら私は、一月君に、とんでもない秘密を握られているからだ。