「希望と出会えて、俺は本当に幸せだった」
「うん。私も…」


始まりこそは、最低の出会い。


だけど今は、その奇跡に感謝している。


「このまま抱き合ってたら、
俺達って、ひとつになれるのかな?」


一月君の腕に力が入る。


「そうすれば希望が、
俺から離れることなんてないのにな…」


一月君はそのまま、静かに眠りに落ちた。


そんな一月君の寝顔を、
私はいつまでも目に焼きつけた。


「これでお別れだね。一月君」


私はこっそりと、
一月君の唇にキスした。