声がした方を見る。


そこには志芳ちゃんと愛子ちゃんがいた。


「愛子、なんでここに?」
蓮君が言う。


「ぷふふっ、よく言わないかな?
敵を騙すなら、まず味方からって!」


志芳ちゃんはポカンとした蓮君の顔を見てクスッと笑う。


「もともと愛子は裏切ってなんていなかったのよ。全ては最初から、私が指示した通りよ」


「なっ!!?」


裏切ってなかった?
愛子ちゃんが……


「愛子が蓮と初めて会ったとき、蓮が希望を狙う変態野郎だってことはなんとなく分かったの。しかも愛子を洗脳しようと色々してくるし。それを志芳に報告したら、しばらく蓮に洗脳されたふりをして、様子を見るように言われたの」


「……てことは?」


「もともと愛子は、蓮から希望を守るためのスパイだったてことかよ?」


「まぁ、そういうこと!」