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「君を支配したい。僕はそう思ったんだ…」


蓮君は私との過去を話したあと、そう言った。


「僕の人生で一番輝かしく、初々しい恋をした希望のことを、僕はある意味、神様のように神格化していたんだ。だから君と再会すれば、僕は性なんて介入しない、純粋な関係を望むだろうと思っていた。だが、いざ君と会うとどうだ? 僕は全く逆の感情に支配されていたよ」


蓮君は口からよだれをたらしながら、上を見上げた。


「……ああ、君をけがしたい! 壊したい! 初恋という僕の汚れのない真っ白な思い出を、この手でめちゃくちゃにしたい! ……ってね。ふははっ、はははぁっ!」


笑いだす蓮君。


「卑劣な人間だな。おまえ…」
一月君が言う。


「卑劣? けど男はみな、そうだろう?」