「利用して、飽きたら捨てる
……つまり、ただのおもちゃかな?」


蓮君は平然とそう言ってのけた。


一月君の表情にかつてないほど怒りの色が帯びる。


「僕には二人の他にも、まだ何人かのペットがいるんだ。そいつらは全員、僕のと同じ動画を持っている」と蓮君はスマホをかざす。


「そいつらには、僕に何かあれば、すぐにでも動画をネットにばらまくように指示してある。だから僕には、下手に手出ししない方がいい」


それじゃ、
もうどうすることもできない……。


「さぁ、ここからは手紙なんて介さずに、直接交渉しようか…」


一月君は鞄から何かを取り出し、私の足元に投げた。


それは白いワンピースだった。


「もし、動画をばらまかれたくなかったら、希望には一月と別れて、僕のペットになってもらう。この条件に同意したなら、そのワンピースを着て、今日の20時までに桜公園に来い」


「そ、そんな…」