愛子ちゃんの言葉に、胸にツンとした痛みが走った。


たしかに愛子ちゃんはうざくて、ナルシストで、自己中で……でも本当は、仲間思いで、優しい子だと思ってた。


なのに心の奥では、私達にこんなことを思っていたなんて。


「でもその点、蓮君は最高だよぉ~! イケメンだし、コミュ力高いし! なにより色々なイケメンと友達だからね! 愛子、バーゲンセールみたいに男の子を選び放題なの! ふふふっ、これこそ世界一カワイイ愛子ちゃまの青春にふさわしいよね!」


志芳ちゃんはかなりショックを受けた様子だった。


二人は私と出会う前から親友“だった”。


志芳ちゃんの受けた痛みは、
きっと計り知れないほど大きい。


「ふざけんな!
全員、まとめて俺が殺してやる!」


一月君は蓮君と愛子ちゃん、恵三の方へとびかかる。


「ああ、一月。近づかない方がいいよ。これ以上、近づいたら…」