「何よ?」


「この手紙と写真は、
あなたひとりでやったの?」


志芳ちゃんの言葉に、
恵三さんは一瞬、目を大きくした。


そして蓮君の方に視線を移し、下げ、志芳ちゃんをにらむ。


「ええそうよ。
私ひとりでやったの」


はっきりとした声で恵三さんは答えた。


「差し詰め嫉妬した女の暴走。それが真実だよ」と蓮君は恵三さんの肩に手を置く。


「さて、犯人も分かったことだし、この後はどうする? まずはこの子の家に行って動画のデータの削除とご両親への事件の報告。あと一応、先生にも話しておかないとね」


尋問も終わり、
盗撮の犯人は恵三であることが分かった。


今回の騒動も、
これで一件落着ってとこかな?


「いいえ。まだ犯人探しは終わりじゃないわ」