……そっか。
昨日、蓮君に付き合ってって告白されたんだ。


「本当……だよ」


とっさに私は嘘をついた。まだ正式に付き合っているわけじゃない。あくまで“ふり”だ。


「ふーん。やっぱりね」


蓮君はまたニコッと笑った。


「一月と付き合ってようが、僕には関係ないからね。最終的に希望ちゃんの心を奪えた人間が、希望ちゃんの彼氏にふさわしいわけなんだし」


蓮君はそう言って、教室へ向かった。


「じゃあね。希望ちゃん。例の返事はいつでもいいから。それとこの紙の犯人は…」


蓮君は紙を窓から外へ投げ捨てる。


「僕が捕まえて処刑しとくね」