蓮君と別れた帰り道。 辺りはすっかり暗くなっていた。 「あれ? 一月君?」 公園の近くにあるバスケの練習場で、一月君が激しく息を切らせながら、ひとりでバスケをしていた。 「いつ……」 声をかけようと思ったけれど、一月君のあまりにも真剣な眼差しに声が縮まり、私は隠れて、一月君の姿を見ることにした。