「うん。ていうか親友同士だよ。学校が同じになったことは今回が初めてだけど、僕と一月は小学生のときからバスケの大会でよく会っててね。お互い強化選手で、一緒に泊まりで合宿に行ったこともあるんだよ」
「へぇ、そうなんですか」
学校も学年も違うけど、
バスケを通して交流はあったってことかな。
「親友なんかじゃねぇよ。俺と蓮は」
「じゃあライバルかな？ ……あっ、でも一月はもうバスケやってないから、“元”ライバルって言った方が正しいかもね」
ちょっぴり皮肉なことを言ってから、蓮君は一月君が屋上から消えてしまったみたいに、今度は私だけをじっと見つめ、私に近づく。
