お前がいる場所が、好き。Ⅰ


その後は、みんなは何も言わないで別れた。


わたしもどんな表情をすればいいのか分からず、下を向いたまま桜花ちゃんと知世ちゃんと一緒に歩いている。



「……っ、……っ」



鼻をすする音が聞こえたと同時に、わたしは地面にぽつぽつと水が垂れていたことに気がついた。水が垂れている方を見ると、桜花ちゃんは泣いていた。


本当は桜花ちゃん、怖くて仕方がなかったはずだ。


こんなにも泣きたくなるほど、怖くて不安で仕方がなかった。川野くんに何をされるか分からず、近くには居たくなかったはずだ。それでも我慢した。


そうして、今やっとその気持ちが涙になったんだ。



「桜花、今までよく頑張ったね」



彼女は泣いていることに気がついた知世ちゃんは、桜花ちゃんを抱きしめた。



「桜花ちゃん……」



わたしも彼女の肩に触れた。



「知世、沙織ちゃん……。ありがとう……」



そのまま、桜花ちゃんは知世ちゃんに抱きついて声を上げて泣いた。