その後は、みんなは何も言わないで別れた。
わたしもどんな表情をすればいいのか分からず、下を向いたまま桜花ちゃんと知世ちゃんと一緒に歩いている。
「……っ、……っ」
鼻をすする音が聞こえたと同時に、わたしは地面にぽつぽつと水が垂れていたことに気がついた。水が垂れている方を見ると、桜花ちゃんは泣いていた。
本当は桜花ちゃん、怖くて仕方がなかったはずだ。
こんなにも泣きたくなるほど、怖くて不安で仕方がなかった。川野くんに何をされるか分からず、近くには居たくなかったはずだ。それでも我慢した。
そうして、今やっとその気持ちが涙になったんだ。
「桜花、今までよく頑張ったね」
彼女は泣いていることに気がついた知世ちゃんは、桜花ちゃんを抱きしめた。
「桜花ちゃん……」
わたしも彼女の肩に触れた。
「知世、沙織ちゃん……。ありがとう……」
そのまま、桜花ちゃんは知世ちゃんに抱きついて声を上げて泣いた。



