苦しい失恋に胸を痛めていた毎日や八神くんとすれ違っていた日々が蘇る。

けれど、今、こうして私と八神くんは手を取りお互いの目をちゃんと見て向き合っている。

もう迷わない。

もう悩まない。

どん底からすくい上げてくれた優しい人。

私に取っては本当に神様だ。

「私ね、八神くんのこと、これからももっともっと好きになる。八神くんに会う度に、八神くんに触れられる度に、昨日よりも今日よりもって…どんどん好きになる。」

「うん。」

「だからね、」

「ん?」

「覚悟…してよね?」

そう言うと八神くんのほっぺにキスをした。

チュッと軽く当たるか当たらないかくらいだけど今の私の精一杯。

すれ違っていた日々を埋めるように八神くんに私の思いが伝わればいいなって。