毎日、失恋。

「あのさ…」

「ん?」

なぜか不機嫌顔の八神くん。

「えっと…」

やっぱり私の気持ち押し付けがましかった?

視線が痛いんだけど…これ、まさに蛇に睨まれる蛙だな。

「はぁ…ったく。高橋さんってほんと独りよがりだよね。」

呆れたように言いながら私の頬にそっと手を添える八神くん。

「っ…」

ゆっくり、ゆっくり顔が近付いてきて…

駄目だ…

いつものパターンだ。

またからかわれる。

これでまた目をギュッと閉じようものならデコピンが待ち受けている。

私は思わず閉じそうになった目を閉じずに堪えた。

なのにーーー

八神くんの唇はそのまま私の…

唇に…

重なっ…

た……?