毎日、失恋。

「あら…、来てくれたの?」

「はい…、体調のこと知らなくて、お見舞いが遅くなってすいません。それに急いで来たから手ぶらで…」

「そんなのいいわよ。来てくれて嬉しいわ。さぁ、入って。」

笑顔で向かい入れてくれたことにホッとする。

ベッドの側の椅子に座ると、

「尊、さっきまでいたんだけど…」

「そう…ですか。」

入れ違いになっちゃった。私が少し落胆すると、

「ねぇ、あの子と…なんかあった?突然、高橋さんうちに来なくなっちゃったから。あの子に聞いても何も言わないし。」

お母さんが心配そうな顔で聞いてきた。

「何かというか…あったけどなかった…みたいな…あれ?違うか?あったけど言ってない?あれ?」

私がなんて言えばいいのか分からなくて首を捻っていると、

「フフッ、高橋さん、相変わらず面白いわね。あの子があなたに構うのわかるわ。」

そう言ってお母さんが笑いだした。

「構うって、そんなこと…。えっと…、それで体調の方はどうですか?」

とりあえず、病状が気になる。

「うん…ごめんね。心配掛けちゃったわね。あの子にも悪いことしちゃった。本当に大したことなくて。久しぶりの育児で頑張りすぎちゃった。検査結果も異常なし。」

「そうですか。良かったぁ。」

心からホッとした。

「ありがとう。ほら、あの子、最後のお仕事でシンガポールに行ったでしょ。モデルの梨杏(りあん)って子に頼まれて無理やり連れてかれて。」

「無理やり…。」

「でね、あの子がいないその間に一番下の愛(まな)が熱を出してそれでその看病とかでちょっと疲れが出たみたいなの。」

「そうなんですね。」

返事しながらも気になるのは…