毎日、失恋。

なんとか放課後までその場で過ごして誰もいなくなったのを見計らって教室へ入る。

急いで鞄とってジャージが置いてあるからトイレで着替えて…

忙しく頭の中でシュミレーションしながら帰ろうとしたら…

「へぇ…真面目ちゃんも授業サボったりするんだね。」

ついさっきまで頭に思い浮かべては消し去ってた人の声がした。

「う、うん…そうだよ。なんか面倒だなって。午後からは生物だったしその後もLHRとかだし…やっぱりまだ先生の顔見るの嫌だなって…」

本当はもう大丈夫だけどそれらしい事をいって誤魔化した。

八神くんのことだ。事実を知ればきっと責任を感じてしまうから。

「まだ…辛いの?」

八神くんが心配そうに聞きながらこちらにゆっくりと近付いてくる。

それだけで胸が締め付けられる気がする。

「ごめん…急ぐから帰るね。」

これ以上ここにいたら泣きそうになる。

八神くんはみんなの八神くんであって私なんかが側にいちゃいけないんだよ…

あの子達の言うとおりだ。

私だけが特別なんかじゃない。

私なんかが…。

八神くんに顔を合わせず隣を通り越して行こうとしたら、

「えっ…濡れてんじゃん?」

腕を掴まれた。