毎日、失恋。

「はぁ、やっと着いた。ほら、入って。」

やっと着いたのはーーー

「ここって…」

「ん?うちだけど?」

「えっ、八神くんち?えっと…」

そんないきなり同級生とはいえ男の子のお家に上がり込んでいいものだろうか?

そもそも私、こういう経験ないんだけど…

学校帰りに男の子のお家にお邪魔するとか。

その…二人きりでなんかあったりとかしたら…

躊躇っているとーー

「もしかして…俺になんかされるとか意識しちゃってる?」

意地悪そうにニヤリと笑いながら八神くんが玄関のドアを開けてくれる。

「べ、別にそんな事、思ってないから。お邪魔しまーす!」

大きな声で言いながら玄関を入るとーーー

「兄ちゃん、お帰りっ!えっ、うわっ…兄ちゃんが女の子連れてきたよ!」

「えっ、マジで!」

「嘘っ!」

奥の方で声がしたかと思ったらドタバタといくつもの足音が響いてきて…

イチ、ニィ、サン…三人?

と、もう一人、影から小さい子がひょこっと顔を覗かせるから…

「四人?」

「惜しい、あともう一人増えた。つい10日前にね。上がって。」

八神くんに言われて慌てて靴を脱いで後を追った。

通されたリビングには…

「あら…、いらっしゃい。尊が女の子を…そう、へぇ…ウフフ。じゃあ、この子が終わったらお茶いれるわね。」

おそらく八神くんのお母さんだと思うけど優しそうな女の人が赤ちゃんを抱っこしてミルクを飲ませているところだった。