毎日、失恋。

その後、少し眠ってしまった私は目が覚めてさっきまでそこにいた彼の温もりを確認するとお腹の下辺りに感じる気怠さに照れながらものそのそと服に着替える。

リビングに降りて行くと、

「起きた?」

「うん。」

八神くんはソファでゴロンと横になっていた。

「おいで。」

起き上がるとその隣をトントンと叩く。

それに従い隣に座ってみる。

だけど…

照れくさくて顔が見れない。

「どうしてここで?起きたらいないからびっくりした。」

そう言うと、八神くんは言いにくそうに話し始めた。

「ああ…、うん。実は佐奈より少し前に起きて…、佐奈の寝顔をじっと眺めてたんだけど…そしたら…、なんかまた…何ていうか…ムラムラしてきて…」

「うひゃっ、寝顔見てたの?それでムラムラしてたの?一人で?えぇー!」

「頼むから…佐奈、言葉にして全部復唱しないで。自分のアホさを突きつけられてる感が酷い。」

「なにそれ。もぉ、今後、勝手に寝顔見るの禁止だからね。」

めちゃ恥ずかしいじゃん。ヨダレとか出てなかったかな。って私がアタフタしていると

「ねぇ、その今後禁止って事はさぁ…またこうして一緒に寝る機会があるって受け取っていいわけだよね?」

立場逆転、ニヤリとしながら八神くんが言ってくる。