毎日、失恋。

「…恥ずかしい。」

私のベッドに移動してそこで優しいキスとともに全部脱がされた。

僅かな明かりしかなくて暗いとはいえそれでも恥ずかしさに耐えられない。

「隠さないで。とても綺麗だから。」

同じように何もかも脱ぎ捨てた八神くんが私の上にゆっくり覆いかぶさる。

八神くんの温もりを肌に直に感じ少し戸惑う。

「大丈夫?嫌だったら言って、止めるから。」

そう言って額にまた一つキスをくれる。大切にされてるんだなって気持ちが伝わってきて体から力が抜けてく。

「……ううん、大丈夫。私も同じ気持ちだから。」

「佐奈…ああ、もうそんな可愛い事、言わないで。優しくする自信なくなってきた。」

「いいよ。八神くんになら…いい…」

それ以上は言わせてもらえなかった。

その後、出てくるのは甘い吐息ばかりで…

「っ…あっ、」

「佐奈、大丈夫?」

八神くんはとてもとても大切に私を扱ってくれた。

ほんの少し残っていた不安がみるみるうちに溶けていく。

「八神くん…んっ、」

何もかもが蕩けて行くような感覚に戸惑いながらもその波に飲まれないようにと八神くんに必死にしがみつく。

「佐奈…いい?」

もう声も出なかった。

私はただ頷くことしか出来なかった。

その瞬間、私の頬に涙が伝うのが分かった。