毎日、失恋。

「な、何すんの、よ…」

おでこを撫でながら弱々しくも抗議する。

「ん?何って…デコピンだけど?」

惚けた顔ですらも八神尊のイケメンっぷりは全く変わらない。

「それは知ってる。な、な、なんで…私なんかに構ったり…」

「うわっ、キモっ。」

そう言いながら大げさに両腕で自分の体を抱きしめる八神尊。

「キモって…」

自分でも自覚あるし…なのに面と向かって言わなくてもいいじゃん。やっぱりこの人、苦手。

「僕はね、私なんかってやつ、一番嫌い。何の努力もせずして自分は可愛そうな悲劇のヒロイン?みたいなやつ。そういうのほんっと気持ち悪い。」

「ひ、酷い…そんな言い方…」

誰もが目を奪われるような容姿だけならず成績、スポーツ全てに於いて結果を出している八神尊に私の何がわかるのよ。

そもそも八神尊ってこんな意地悪キャラだっけ?

どちらかと言えば誰に対しても優しい笑顔の癒やし系王子のキャラだったはず……なのになんでこんなに絡んでくるのよ。

もうほんとやだ…無視して帰ろう。

鞄を抱え八神尊の横を通り抜けて行こうとしたら腕を掴まれた。

「えっ、な、なに?離してよ…」