毎日、失恋。

それでも僕は最善を尽くしたい。

彼女を守りたいんだ。

とは言え僕一人だと限界があるんだよね…。

しゃあない。

僕はわざとらしく大きな溜息を吐いた。

武田と西崎の前で。

「どうした八神?お前が溜息なんて珍しい。さすがの八神様も受験疲れか?」

武田、僕はお前にどうして彼女がいないのか不思議だよ。

溜息一つでこんなにも気遣いのできるやつなのに。

「ああ…、まぁ、ちょっとね。」

僕の曖昧な返事に今度は西崎が聞いてくる。

「もしかして…高橋絡みなのか?」

ありがとう、西崎。それ正解。昔から感が鋭いだけあるわ。僕の予想通りの反応だよ。

「ああ…、ちょっと困った事になっちゃって。」

僕は高橋さんが一部の女子から反感をかっていると武田と西崎にざっくり話した。

もちろん、付き合ってるとかその辺りのことは変わらず曖昧にしたままだ。ただ、学校では彼女の為にも極力近付かないようにしてるんだ。とだけ付け加えた。

その日から武田と西崎も協力してくれて高橋さんをイジメる女子達が高橋さんに近付かないようなにかとフォローしてくれるようになった。

もちろん、さり気なく。でないとまたそれが新たな火種となる。

面と向かってなんか言えないけど…こいつらには感謝してる。後になって二人に協力を頼んでおいて本当に良かったと思ったから。

まさか、暫く学校を休む事になるなんてこの時の僕は想像すらしてなかったしね。

そう、今回のこの騒動。

ーーーモデル梨杏による学校襲撃事件。