空は
どこまでも高く
青く澄んで

雲は風に
流されて

照りつける
日差しが
やわな心を
砕いていった

元々が
ボロボロだから

たくさんの
ヒビの入った
ガラスだから

軽く肘を
当てられただけ

それだけで
宙を舞う

透き通って
見えませんか

そこに
私の心が
ありました

今は残像すら
消えそうで

私自身がもう

気配ですら
ないのです

夏にさらわれて

彼方へと
さらわれて

陽炎の
向こうに
幻となり
燃えつきて
消えました

まるで灼熱の
線路に落ちた
一滴の
水のようです