名もない詩集

ひとつの毛布に
くるまって

ラジカセを
タイマーにして
灯りを消し
君と肩寄せあった
冬の夜

窓の外を
通る車さえ静かで
二人だけが
夜の中
他には何もない
世界の果てのよう

秘密の恋を守り
キスを繰り返し
折り重なって
眠った

世界でたった一つ
綺麗なものを
探せと言われたら

それは
紛れもなく
あの夜の
二人の心だったね